マーケティングについて

そもそもマーケティングというのはなにか

経営に携わっている人は勿論のこと、そうでない人でも「マーケティング」という言葉自体はドコかで聞いたことがあるかとおもいます。
ただ、その正確な意味をしっかり把握している人というのはそれほど多くはないのではないでしょうか?
恐らく多くの人がマーケティングの意味を「広告・宣伝」のことだと勘違いしているのではないかと思います。
これは広告・宣伝がマーケティングではない、という意味ではありません。
広告・宣伝だけがマーケティングではなく、その他にもマーケティングとしてカテゴライズされる活動が存在している、という意味になります。
広告・宣伝はあくまでもその1つであって、全部ではないということになります。
では、具体的にはマーケティングというのはどのような範囲の活動のことを指しているのでしょうか?
マーケティングに関わる要素は大きく4つあり、それぞれの頭文字がPであることから4Pという名称で呼ばれています。
Product,Price,Promotion,Placeの4種類です。

順番に「製品」「価格」「宣伝」「流通」を意味しており、このすべてを総括的に取り扱うのがマーケティングの持っている本来の意味ということになります。
それぞれがどのようなことを行なうべきなのか、ということについても簡単に見ていきましょう。

製品マーケティング

まずは製品に関するマーケティングです。
ここ重要になるのは、顧客がどのようなものを求めているのか、という需要を読みそれにそぐう製品を作成することにあります。
良い製品というのは、需要のある製品です。

いくら性能の高いものや精度の高いサービスを提供することが出来たとしても、それを顧客側が望んでいないという状況が発生してまえばミスマッチとなり利益が減ります。
逆は勿論、性能や精度が顧客の求めるものに達していない場合はより大きな問題が発生することになります。
さらに、デザイン面やブランド力なども加味したうえで、出来るだけ多くの顧客に求められるような製品を作成していくことこそがマーケティングのスタート地点になります。。

価格に関するマーケティング

次に価格に関するマーケティングです。
これは販売する製品に対して、顧客が適正だと感じる価格はどのくらいなのか、ということを把握しそれに近い値段を設定することが重要になります。
顧客が求めている価格にした場合に赤字になってしまうような場合は、そもそも製品の側に問題がある可能性も十分に考えられます。
基本的に人々の考える価格相場というのはアダムスミスの提唱した所の「神の見えざる手」によって自動的に調整されているとされます。
これは需要と供給の関係によって価格相場が調整されている、という意味です。

宣伝に関するマーケティング

次に宣伝に関するマーケティングです。
この部分のマーケティングは皆さんがマーケティングと聞いた時に真っ先に思い浮かぶものだと思って頂いて概ね間違いありません。
良い製品を作り、良い価格を設定した所で、それが多くの人に知られていないと当然購入してもらう機会が少ないことになります。

そういった状態を回避するために、知名度をあげよう、というのがこの分野のマーケティングの本軸となります。
ただ、そのためには前者2つのマーケティングがしっかりと行われていなければ意味が薄くなります。
そういう意味では、宣伝だけでなんとか商品を売ろう、という考えはあまり良いとはいえません。

流通マーケティング

そして最後、流通に関するマーケティングです。
基本的に商品の販売は広範囲で行った方が顧客が付く可能性がたかくなるため利益を上げやすくなります。
ただ、広範囲に商売を展開する場合、それに見合った流通ルートの形成が不可欠であり、そのことを考えるとむしろ利益が少なくなってしまう可能性も考慮しなければなりません。

また、せっかく需要があるにも関わらずそれに生産が追いつかないような状態が発生すると、利益機会の損失を生むことになりますので不利益です。

4Cについて

さらにマーケティングにはもう1つ、4Cという視点も存在しています。
4Pが売る側の視点であったの対して、4Cは買う側の視点ということになります。
こちらは本題とはズレますのでさらっと簡単に紹介していきます。

4CとはConsumer(消費者のニーズ)、Customer cost(顧客のコスト)、Communication(交流)、Convenience(利便性)の4つとなります。
これらについても考慮しなければ、より良いマーケティングを考えることは難しくなるでしょう。